WJVF(West Japan Veterinary Forum)

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ごあいさつ

WJVF第10回大会によせて

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石田 卓夫
一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム 会長

2010年6月18日(土)から19日(日)にかけて,大阪国際交流センターにおいて,初のWEST JAPAN VETERINARY FORUM(WJVF)が開催されました.開催に先立ち,2009年の夏には,WJVF実行委員会から,開催要項の発表が行われています.その中でWJVFは,公益社団法人 日本動物病院福祉協会(JAHA)と一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム(JBVP)の合同開催であること,それぞれの専門活動分野を相互補完的に活用し幾多の相乗効果を生み出すこと,それによって伴侶動物に関わる全ての人に広く開かれた事業とすること,獣医師および動物病院に本当に役立つ伴侶動物医学の学会とすることなどが述べられています.そして,開催の地を進取の気性のある街である大阪とし,西日本全体を視野に入れた大会と位置づけ,このような学会名としました.10年たった現在もJAHAとJBVPのこのような協力関係は続き,また学会自体もはるかに大きなものになり,JBVPの全国大会の一つとしても位置づけられています.その後市民向けプログラムの開催は会場のサイズの関係で近くの別会場となり,会場の関係で開催日が別日となっていたこともありましたが,今回は隣の会場を使用して同日開催が可能になりました.JBVPの考える獣医学の学会とは,獣医師,動物看護師および他のスタッフ,そして動物のご家族すべてを対象とすることを理想としています.そして,動物看護師教育や市民への情報提供を長年の社会活動を通じて得意分野としてきたJAHAとの協力関係は,真の相乗効果を生むものであると理解しています.
最初の開催から数えて10回目の現在では,動物病院業界の周辺の環境は大分変化してきました.経済の変動のような世界共通の波を受けて,これからの動物病院とそれを含む伴侶動物医療関連の業界に明るい未来があるかといえば,不安を抱える関係者の方々も多いでしょう.しかしそれは,皆様方の気持ちの持ち方により変えられるものと思われます.しかし,未来はわれわれで切り開くものなのです.待っているだけでは絶対に来るものではないし,そもそも伴侶動物医療に対する根本的な考え方のパラダイムシフトを行わない限り,明るい未来はつかめないのです.そして,努力だけでも十分ではありません.根本的に考えを変えるのです.まずわれわれの仕事,これが誰のための仕事なのか,ここが違っていたら根本から変えるのです.われわれの仕事は動物の健康を守ることによって,人類社会に貢献することなのです.社会のニーズに合致し,しかも社会のためになってこそ,社会から認められる伴侶動物医療となるのです.高齢化社会を迎え,動物も高齢化し,しかも家族として迎える犬の数が減少傾向にあり,伴侶動物医療も変化していく必要があります.社会が動物との生活のメリットを認め,それができるように努力するよう,われわれは社会の中でリーダーシップをとるのです.われわれの伴侶動物医療に対する姿勢,社会貢献を前面に,動物との共生を大切にする社会になるように変えていくのです.社会が変われば,われわれの活躍する場は広がります.社会が変わって動物がこれほど大切なものだったかということを人々が理解した時に,我々は社会から尊敬を集め,動物に関するすべてのリーダーシップを発揮しつつ社会を動かしていくことが可能になります.そのために獣医師や動物看護師が勉強を続けること,それが社会貢献の第一歩にもなると信じて,われわれは学会活動を通じた情報発信を続けていきます.